“I think”だけではない自分の意見を伝える11の英語表現
英会話で ついつい“I think” を使ってしますビジネスパーソンのみなさん。
便利な言い回しなので、どうしても多用してしまいがちですよね。
しかし実は、自分の意見を述べるときに ”I think” ばかりを使っていると相手に誤った印象を与えるリスクがあることをご存じですか?
アメリカ合衆国で発刊されている雑誌Forbesの記事では、以下のように述べています。
“I thinkは、相手に自己防衛している印象を与えます。(I thinkを使わずに別の表現を使うことで) ためらうことなく自分の意見を伝えられれば、周囲からの尊敬を集めることにつながります。”
特にビジネスの重要なシーンでは安易に “I think” を使いすぎない方がよいということが言えるでしょう。
そこで今回の記事では
・海外とのミーティングで ついつい“I think”を使ってしまう
・より洗練された英語表現で、ビジネスでの印象をワンランクUPさせたい
という方のために
・”I think”の代わりに使える英語表現
・それぞれの活用シーン、例文
をわかりやすく解説します。
全部で11の表現をご紹介します。では、さっそく始めましょう。
目次
1. In my opinion
2. From my perspective
3. It seems to me that
4. I believe that
5. As far as I’m concerned
6. From where I stand
7. It appears that
8. To me
9. I assume
10. I guess
11. I would say
12. まとめ:表現を定着させるために
1. In my opinion
1-1. 概要
“In my opinion” は、”I think” に代わる最も一般的な表現です。
あるテーマについて、個人的な考えや気持ちを明確&簡潔に伝えるときに使えます。
例えば、以下のように用いることができます。
“In my opinion, the new policy is a step in the right direction.”
訳:私としては、新しい方針は正しい方向への一歩だと考えています。
1-2. 活用シーン解説
この表現は、カジュアルな会話、ディベート、プレゼンテーション、文書上での表現など、さまざまな場面で使用することができます。
”In my opinion,~” と前置きすることで、自分の意見が主観的なものであり、他の人の意見とは異なる可能性があることを示唆できます。
この表現は、特に物議を醸すような意見や、常識とは異なる意見を述べる場合に有効です。
相手にとって厳しく聞こえるような強い内容や、否定的な意見の影響を、 “In my opinion” と前置きすることで和らげることができるというわけです。
例えば、
In my opinion, the new policy is flawed, but I understand that others may have a different perspective.
(私の意見では、新しいポリシーには欠陥があると思いますが、他の人は違う視点を持っているかもしれないことは理解しています)”
といった具合です。
ただし、この表現は “I think” と同様、使いすぎには注意が必要です。特に文書によるコミュニケーションでは、”in my opinion”を多用すると、読み手の気が散ってしまうリスクがあります。口頭でのコミュニケーションでも過剰に使用すれば、話し手がそのテーマについて自信がない印象を与える可能性があるのでほどほどに使いましょう。
2. From my perspective
2-1. 概要
“From my perspective” は、先ほどご紹介した “in my opinion”と意味が似ていますが、特に話し手自身のユニークな経験や世界観に基づいて意見を述べるときに使いたい表現です。
例えば、以下のように用いることができます。
From my perspective, the situation is more complicated than it appears.
訳:(過去の経験に基づいた)私の見解では、状況は見た目以上に複雑です。
2-2. 活用シーン解説
“In my opinion”とのニュアンスの違いについてお話したいと思います。
“In my opinion “では、話し手の主観的な信念を一般的に述べたものでした。これは、必ずしも過去の経験や知識に基づいている必要はありません。
一方で、“from my perspective “は話し手の経験や背景知識等と結びついたものです。発言者自身の知識、経験に裏付けられた独自の視点が語られるときに使われる、と覚えておきましょう。特に、グループディスカッションでよく用いられます。
3. It seems to me that
3-1. 概要
この表現は、ある状況に対する話し手の印象や認識を伝えるために使用することができます。
例えば、以下のように用いることができます。
It seems to me that the company is making some questionable decisions.
訳:その会社は疑わしい決定をしているようだ
3-2. 活用シーン解説
“It seems to me that “のポイントは、その後に続く内容が話し手の「認識」であり、事実とは限らないということです。
この表現を使うことで、話し手は自分の意見を伝えつつ、他の視点も受け入れる余地があるニュアンスが示せます。謙虚さ、礼儀正しさを受け手に与えられるわけです。
裏を返せば、強い自信、主張が求められるコミュニケーションでは “It seems to me that “を使うのは避けた方がよいでしょう。話し手が自信なさげで、躊躇しているように見えるリスクがあります。
4. I believe that
4-1. 概要
このフレーズは、特定の問題に対する話し手の信念や信条を表現するのに使うことができます。
例えば、以下のように用いることができます。
“I believe that education is the key to reducing poverty.”
訳:私は教育が貧困を減らす鍵だと信じています。
4-3. 活用シーン解説
“I believe that “というフレーズは、これまでご紹介したフレーズとは少し異なり、個人の信念や意見を反映した力強い表現です。思想、主義、価値観、世界観など、何かを強く信じていることを意味します。
このフレーズの核心は、確信と自信です。話し手がその問題を慎重に検討し、自分の経験、観察、推論に基づいて熟慮した上で判断して発言している、ということがニュアンスとして表れています。
ビジネスの重要な交渉等において、確信を持って発言したい場面では “I believe” をぜひ積極的に使ってみてください。
5. As far as I’m concerned
5-1. 概要
”I believe” と同様に、“As far as I’m concerned”も個人の信念や意見を力強く述べることができる表現です。
例えば、以下のように用いることができます。
“As far as I’m concerned, the movie was a masterpiece.”
訳:私の知る限り、この映画は傑作だった。
5-2. 活用シーン解説
“As far as I am concerned “というフレーズを使うと、話し手が自分の考えや意見に責任を持ち、自信があることを表しています。
ここでは、”As far as I am concerned”の具体的な活用シーンを3つ、ご紹介します。
1つ目は、個人的な好みを話す場面です。最も一般的な使われ方です。
例えば、
“As far as I am concerned, coffee is the only way to start the day. “
と言えば、話し手の個人的な好みとして「朝を始めるにはコーヒーが一番だ」という信念を表現することができます。
2つ目は、政策や社会問題の議論など、より深刻な文脈での活用です。
例えば、
“As far as I am concerned, healthcare is a basic human right.”
「私の考えでは、医療は基本的人権だと思うのです」と言えば、医療へのアクセスは不可欠であり、基本的な権利と考えるべきだという発言者の信念が込められています。
3つ目は、最終的な結論や決断を表すシーンです。
例えば、
“As far as I am concerned, the matter is settled. “
と言えば、目の前の問題が十分に検討され決定されたという話し手の信念を表現することができます。
6. From where I stand
6-1. 概要
この表現は”From my perspective”と似ており独自の立場や視点に基づいた意見を述べる時に使われます。
例えば、以下のように用いることができます。
“From where I stand, it’s clear that the project is behind schedule.”
訳:私の立場から見ると、プロジェクトが遅れているのは明らかです。
6-2. 活用シーン解説
この表現には、「一人ひとりが独自の視点を持っており、その視点は経験、価値観、信念によって形成されている」というニュアンスが現れています。特定の問題や状況を完全に理解するためには、他者の視点を理解することが重要である、ということを表現の中で示唆しているのです。
“From where I stand “は、先ほどご紹介した”As far as I am concerned” と同様に、個人的な経験の議論でも使えますし、社会問題、政治問題を議論するときなど、より公的な文脈で使われることもあります。
さらにこのフレーズは、自身の視点の限界を認めるために使うこともできます。
例えば、以下のように使えます。
“From where I stand, it seems like this is the best course of action, but I know that there may be other factors I am not considering.
私の立場からすると、これが最善の策に思えるのですが、私が考えていない他の要素があるかもしれないと思っています。
7. It appears that
7-1. 概要
次にご紹介するこのフレーズ “It appears that” は、ある状況を観察・分析して結論に達したことを示しています。
例えば、以下のように用いることができます。
“It appears that the company is experiencing financial difficulties.”
訳:その会社は、経営難に陥っているようです。
7-2. 活用シーン解説
このフレーズは、”It appears that” に続く内容が、話し手の持つ情報に基づく「推測」や「解釈」であることを示唆しています。
このフレーズの核は、発言者が不確実性を認めて解釈の余地を残しているということです。
話し手として決定的な主張や判断を下さず、現状の理解を覆すようなフィードバックや、新たな情報に対して「オープン」でありたい。
そんなときは、ぜひ “It appears that” を使ってみましょう。
ここからは、具体的な活用シーンを3つご紹介します。
1つ目は、特定の状況について観察する文脈です。
例えば、
“It appears that the economy is improving. “
と言っているときは、入手データに基づく現在の経済情勢についての発言者の理解を表しています。
2つ目は、人間関係や感情に関する議論など個人的な文脈での活用です。
例えば、
“It appears that they are unhappy in their relationship.
(2人の関係に不満があるように見受けられます)” というように使えます。
3つ目は、注意や懐疑を表すシーンです。
例えば、
“It appears that the company is making a profit, but I would like to see more data.”
と言えば、「確信的な評価をするためには、より多くの情報が必要である」という話し手の認識を表しています。
特に3つ目にご紹介した「注意や懐疑」を示す具体例は、日々のビジネスミーティングに取り入れやすいです。ぜひ使ってみてください。
8.To me
8-1. 概要
次にご紹介するのは、自分の意見を伝えるためのシンプルなフレーズ “to me”です。 “From where I stand” とほぼ同じ意味ですが、2語と短いので取り入れやすい表現です。
例えば、以下のように用いることができます。
“To me, the proposal lacks sufficient detail.”
訳:私には、この提案書は十分な詳細さに欠ける。
8-2. 活用シーン解説
活用シーンの詳細は ”From where I stand” と類似しているため6-2も参考にしてみてください。
「”To me”って短いけど、カジュアルなシーンでしか使えないの?」と考える方もいるかもしれませんが、
この質問に対する答えは 「No」です。
”To me “は、カジュアルな会話に限らず、フォーマルな議論や専門的な場面など、さまざまなシーンで使うことができます。
自分の意見を他人に押し付けようとすることなく、自分自身の視点を伝えることができるのです。
もちろん、他の表現と同様に、”to me“の使いすぎには注意しましょう。他人を見下したり、軽んじたりしていると思われないように、適切に使うことが重要です。
9.I assume
9-1. 概要
I assumeという表現は、完全には事実や証拠がない状態で、結論を出していることを示すために使われることが多いです。
例えば、
“I assume that John is coming to the party tonight “
と言えば、話し手はジョンがパーティーに来ると信じてはいるが、100%の確信はないことを表しています。
9-2. 活用シーン解説
このフレーズを使えば、話し手の伝える情報が不確実であることを聞き手に示すことができます。
また “I assume”は「自分は完全には把握していないが….」と責任転嫁の意味合いで使われることもあります。
例文を見てみましょう。
“I assume that the meeting has been rescheduled, but I haven’t received any notification.
訳:会議の日程が変更されたのだと思うが、何の連絡もないんだ。
10. I guess
10-1. 概要
“I guess “も“ I assume” と同様、話し手の信念や意見を伝えるために使われる表現です。
“I assume “と比べ “I guess “は不確実性や自信のなさをより強く示唆しているとも言われます。例文を見てみましょう。
“I guess it’s going to rain tomorrow.”
訳:明日は雨なんだろうなぁ。
10-2. 活用シーン解説
このフレーズは、不確実性や迷い、疑念を表現したい時によく使われます。ここからは、具体的な活用シーンを2つご紹介します。
1つ目は「誰かに質問されたけれど、自分の回答に自信が持てない」といったシーンでの活用です。例文をご紹介します。
“I’m not sure, but I guess it’s possible. “
訳:よくわからないけど、可能性はあるんじゃないかな?
A: “Which restaurant do you want to go to?”
B: “I guess we could try that new place downtown.”
訳:
A: どのレストランに行きたいですか?
B: ダウンタウンにある新しい店に行ってみるのもよいかもしれません。
“I guess so.”
訳:そうかもしれないね。
2つ目は、理想的でない状況に対する「あきらめ、受容」を表現する活用シーンです。
I guess が「あきらめ」のニュアンスを持つのは不思議に感じる読者の方も多いかもしれませんが、実際の例文を見ながら使い方をマスターしていきましょう!
“I didn’t get the promotion I was hoping for, but I guess I’ll just have to keep working hard and trying again next year.”
訳:期待していた昇進はできなかったけど、来年も頑張って再挑戦するしかないかな。
“I wanted to go on vacation to Hawaii, but it’s too expensive. I guess we’ll have to settle for a trip to the beach closer to home.”
訳:ハワイにバケーションに行きたかったけど、費用が高すぎる。家から近いビーチへの旅行で我慢するしかなさそうだ。
“I didn’t get into my top-choice university, but I guess I’ll just have to make the most of my experience at my second-choice school.”
訳:第一志望の大学には入れなかったけど、第二志望の学校で経験を生かすしかないかな。
11. I would say
11-1. 概要
“I would say “は、意見や推測を表現するために使われるフレーズです。これまでにご紹介したI assumeやI guessと比べ、I would sayはより多くの知識・証拠をもとにしているケースが多いです。
例えば、
“I would say that the movie was good, but it wasn’t great “
は、話し手が映画を見たことがあり、それについて明確な意見を持っていることを表しています。
11-2. 活用シーン解説
“I would say “の具体的な活用シーンを3つ、ご紹介します。
1つ目は「意見や信念を伝える」シーンです。
例えば、あるトピックについて誰かに意見を求められたとき「I would say…」から話し始め、自分の見解を答えることができます。例文を見てみましょう。
A:”What do you think of the new restaurant in town? “
B:”I would say it’s pretty good. The food is tasty, and the service is friendly.”
訳:
A: この街にできた新しいレストラン、どう思う?
B: とても良いと思います。味はいいし、サービスもフレンドリーですよ。
2つ目にご紹介するI would sayの活用シーンは、「推定や概算の提示」です。
例えばビジネスにおいて、あるプロジェクトや作業にかかる時間の概算を上司やクライアントから聞かれた場合、このフレーズを使って “経験則に基づく推測”として情報を伝えられます。例文を見てみましょう。
A: “How long do you think it will take to finish this report?”
B: “I would say it will take about a week, give or take a few days.”
訳:
A:このレポートを仕上げるのに、どれくらいの時間がかかると思いますか?”
B:数日の差はあれ、1週間程度はかかると思います。
最後にご紹介するのは 、「少し強引な発言をI would say で和らげる」という使い方です。
例えば、「ジョンはいつも会議に遅刻するのか」と聞かれたら、
“I would say he’s usually late, but not always.
(普段から遅刻が多いといえば多いのですが、いつもというわけではありません)” と答えることができます。
文章をI would say…から始めるだけで柔らかな印象にできるので、個人的にとてもおすすめの活用法です。
12.まとめ:表現を定着させるために
今回は “I think” に代わるフレーズとして11の表現をご紹介しました。
記事の中で取り上げた通り、それぞれのフレーズには微妙なニュアンスの違いがあります。これらの差異を理解することで、より効果的なコミュニケーションが実現し、ビジネス・日常会話における混乱を避けることができるでしょう。
さて、これらのフレーズを使いこなしていくために重要なことはなんでしょうか?
それは、「とにかくアウトプットし続けること」です。
私個人の経験から、特におすすめしたいアウトプット方法は「PCのまわりにふせんやメモで英語フレーズを貼り付ける」ことです。
こうしておけばオンライン会議中等にフレーズが目に入るので、自然とアウトプットができます。ぜひ試してみてください。
また、英会話レッスンのなかで様々な表現を試し、体得していくことも効果的です。
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