どうして家の中が土足で平気なの?イギリス人に聞いてみた
日本では当たり前でも海外では当たり前じゃないことってありますよね。その1つが、家の中の土足文化、ではないでしょうか。
普段当たり前のように靴を脱いで家に入る私たち日本人からすると、海外のドラマなどで目にする、靴のままリビングに入っていく光景はなかなか信じがたいですよね。
清潔感的にどうなの?靴のまま家で過ごしてくつろげるの?こんな素朴な疑問を、今回イギリス人の友人にぶつけてみました。
その結果、たくさんの新しい発見があったので、ぜひ今回の記事でシェアさせていただきたいと思います(家の土足文化については人によって意見が異なると思いますので、あくまで一人のイギリス人の考えということをご了承くださいね)。
また記事の中では英語表現の紹介も交えていますので、ぜひ英語の「学び」も楽しみながら、最後まで読んでみてください!
家の中が土足でよいワケ① 玄関のマットで泥を落とすから
家の中が土足でよいワケ② 頻繁に出入りするのにいちいち靴を脱ぐのが面倒
家の中が土足でよいワケ③ 掃除機をかけるから
まとめ
家の中が土足でよいワケ① 玄関のマットで泥を落とすから
友人によると、土足で家に上がってもかまわないと思う理由の1つ目は「玄関のマットでしっかり泥を落とすから」でした。
Typically, when you come into a British home, there will be something called a doormat.
一般的に、イギリスの家庭に入ってくると、ドアマットというものがあるはずです。
If you’d gone for a run through a field after it’s been raining, I would say “hey, take your shoes off”. But if you’d just been walking down the road on a sunny day, unless you stood in something nasty, a simple brush of your shoes is fine.
雨上がりに野原を走ったのなら、「おい、靴を脱げ」と言うでしょう。でも、晴れた日に道を歩いていたら、よっぽど汚らしいものの上に立った等でない限り、靴をブラシで払う程度で大丈夫なのです。
うーん、いくらブラシでごしごし靴をこすったとしても、ミクロレベルの汚れが家に入ってくると思うんだけど・・・と彼に伝えましたが、その感覚は通じませんでした。笑
彼曰く、「もちろん人にはよるけど、家の中が100%清潔である必要はない、と思っているイギリス人は多いんじゃないか」だそうです。
家の中が土足でよいワケ② 頻繁に出入りするのにいちいち靴を脱ぐのが面倒
家の中が土足でもいい理由の二つ目として、「しょっちゅう人が家に来るし、自分も訪ねるから、いちいち靴を脱ぐのが面倒なんだよね」と友人は話してくれました。
友人が子供の頃は、コーヒーを飲みに10分他の人の家に立ち寄る、なんてことがよくあったそう。Hi, how are you doing? Are you busy? などと声を出しながらノックして、他の人の家に入っていきました。もはやノックなしで Any sweets for me? Any candy? とか言いながら家に上がり込むこともあったそうです。
なお、一般的には誰かが尋ねて来た時に「靴を脱いでください」というと失礼に当たるそうです。もちろん人によっては、家の中で靴を脱いで欲しい場合もあるので、ケースバイケースではあるんですが。
友人はこんなふうに話してくれました。
You’ll need to give justification. My grandmother has said in the past that we just had a new white carpet installed, so take your shoes off.
正当な理由付けが必要だと思います。私の祖母は過去に、「白いカーペットを新しく敷いたばかりだから、靴を脱ぎなさい」と言ったことがあります。
Like a social que, if I am entering a home with my friend and he takes off his shoes, I will do the same. If I am just coming in on my own, unless I see a pile of shoes, I probably wear shoes.
もちろん社会的合図のような感じで、友人と一緒に家に入るとき、その友人が靴を脱いだら、私も同じようにします。一人で入る場合は、その人の家の玄関で山積みになった靴を見ない限り、多分靴を履いて上がりますね。
人を家に招きいれる時に「靴を履いて」と言うと、失礼に当たる可能性があるというのは、衝撃的な事実でした。海外に行く際には、小さなことまでその国の文化を勉強しておかないといけないなと、改めて認識させられました。
家の中が土足でよいワケ③ 掃除機を頻繁にかければいいから
家の中に土足で入っても気にならない理由の三つ目として友人が上げてくれたのが「掃除機をかけるから」という、何ともシンプルすぎる理由でした。
You clean the floors, right? We have hoovers.
床掃除はするんでしょ?掃除機もありますし。
ここで1つ、英語表現のご紹介です。 イギリスでは、よく掃除機のことを hoover(フーバー) といいます。
これはアメリカの有名な掃除機ブランド “hoover” が由来となっています。日本でも、あるブランド名が、そのブランド以外の類似製品に使われることはよくありますよね。
hoover=掃除機、ぜひ覚えておきましょう。
さて、本題に戻ります。掃除機をかければいいという返事だったんですが、じゃあ試しにどれぐらいの頻度でかけるの?と友人に聞いてみました。するとこんな答えが返ってきました。
If there is no visible dirt, three or four times per week maybe.
目に見える汚れがない場合は、週に3、4回かもしれません。
これは私からすると高い頻度です。もちろんこれはご家庭によって様々だと思うのですが。共働きの我が家では休日の掃除がメイン。平日は、お掃除ロボットを一回動かすくらいです。なので大体週に2日の掃除機がけという頻度になっています。
これを踏まえると、あくまで仮説ですが、家の中が土足文化ではないことによって日本は家の中の掃除が楽になっている、と言えるのかもしれません。このトピックは思ったよりも奥深いテーマだなあと、笑ってしまいました。
まとめ
さて、今回は「家の中の土足文化」をテーマに、イギリス人とディスカッションした内容を共有させていただきました。
私個人としては、いくら玄関のマットで泥を落としても汚れは家に入ってくるし、人が来るならちゃんと靴は脱いでほしいし、掃除機を頻繁にかけるのは大変・・と思うので、今回ご紹介した3つの理由を聞いても全く説得されませんでした。笑
皆さんはどう感じましたか?この記事を通して、なにか少しでも新しい発見がお届けできていたら、幸いです。