社会人留学でイギリスの大学院に合格するまでのスケジュールについてお話しします
私は現在、日本で働きながら、イギリスの大学院(University of Cambridge)で修士留学をしています。
普段は日本からオンラインで授業を受けるほか、グループプロジェクトに取り組み、1年に数回現地のワークショップに参加する形で学習を続けています。
こんな私ですが、3年前までは、自分が働きながら大学院に通うなんて思ってもいませんでした。
これまで留学経験もなかったので、どこから始めたら良いのか・・・応募に向けては右も左もわからない状態。そんな時に助けられたのが、インターネット上のたくさんのブログ記事でした。
今度は私が恩返したい。そんな気持ちから、今回の記事では、私が海外大学院に合格するまでどのようなスケジュールだったのかを細かくご紹介したいと思います。
大学によって応募プロセスは異なりますので、あくまで一つの例として「海外大学院に応募するってこんな流れで進んでいくんだ」というイメージを持っていただければ嬉しいです。
目次
1.2019年頃~ 社会人留学について調べ始める
2.2020年 5月 パンデミックで時間ができIELTSを本格的に勉強開始
3.2020年 8月 IELTSで奇跡的にoverall7.5を取得 ケンブリッジ大学への応募を決意、応募書類作成開始
4.2020年 9月 大学側で応募用ポータルサイトオープン・アカウント作成
5.2020年10月 応募書類提出
6. 2021年 4月 応募先からの不合格通知と、めぐってきた最後のチャンス
7. 2021年 5月 最終面接
8. 2021年 7月 合格通知、9月から留学スタート
9. おわりに
1.2019年頃~ 社会人留学について調べ始める
2019年頃、私は社会人4年目。日々の業務に追われる中でぼんやりと、昔抱いていた「留学への思い」が再燃してきていました。
そこでネットでいろいろと調べ始めたところ、社会人でも留学には挑戦できるということを知ります。
会社をいったん休職して現地で学ぶやり方や、日本で働きながら学べるコースもあるということを、この頃初めて知りました。
色んな人のブログやツイッターを読みながら、留学への夢を膨らませていきました。
2.2020年 5月 パンデミックで時間ができIELTSを本格的に勉強開始
そして2020年冬、パンデミックが起きます。
リモートワークがすぐに始まり、これまで往復3時間かけていた通勤がなくなりました。
1人で自由に使える時間がたくさんできたので、なんとなく留学も見据えながら、英語の学習を本格的に始めることに。
特にGWは、海外旅行の予定もつぶれたので英語漬けの日々を過ごしてみることにしました。その時の話は、過去にこちらの記事で書いていますのでぜひチェックしてみてください▽
参考>> 「GW×英語漬け」をおすすめする理由と、すぐ始められるアイデア3選
3.2020年 8月 IELTSでoverall7.5を取得 ケンブリッジ大学への応募を決意、応募書類作成開始
約3か月間の対策期間を経て、IELTSを受験したところ、奇跡的に良いスコアを取ることができました (overall 7.5, minimum 7.0)。
これは本当にラッキーだったと思います。というのも、実は最初に受け取った結果では、ライティングが6.5点、それ以外の科目は7.0点以上、だったんです。
最初にこの結果を見た時はひどく落ち込みました。というのも、ライティングでもし7.0点が取れていれば、全科目で7.0点以上となり、イギリスのオックスフォードやケンブリッジ大学といった難関校に応募する権利が得られるのです。
そこで、IELTSに対して再採点依頼をやってみました。その結果、なんとライティングが0.5上がって7.0点となり、無事にケンブリッジ大学への応募要件を満たすことができました。
地の底に突き落とされてからの嬉しい結果に、とても喜んだのを覚えています。
IELTSの再採点結果が届いたのが8月の頭。そのあとすぐに、ケンブリッジ大学への応募を決意しました。
この頃、まだ2021年9月からのコースの応募サイトはオープンしていませんでしたが、仕事もあるのでなるべく前倒しで応募書類を作成しようと考えます。
昨年度までの募集要項を読み、以下の3つの書類が最低限必要であることを確認しました。
- Personal Statement
- Reference letter
- CV
この3点セットは、留学に応募するなら基本的に必要となるものだと思います。
私はまずこの3つの作成に着手し、海外のブログ記事も活用しながら執筆を進めていきました。
この中で特にてこずったのはReference letterです。推薦してもらう人に、留学のことを説明する必要があるので時間を要しました。早めに動くことをお勧めします。なお私の場合は、会社の上司と、大学の研究室でお世話になった教授にお願いしました。
当時働いていた会社では、働きながら留学なんてする人は前例がありません。初めて上司に留学のことを打ち明けた時は驚かれましたが、コースのパンフレットのなどを渡し、通いたい理由を説明すると快く応援してくれました。
4.2020年 9月 大学側で応募用ポータルサイトオープン・アカウント作成
留学のコースが始まるのは9月からで、その約1年前になると、応募の受付が始まります。
私が今回申し込もうとしていたコースは2021年9月からのスタートでしたので、その1年前の2020年9月、大学側で応募用のポータルサイトがオープンしました。
早速アカウントを登録して、CVなどの応募書類アップロードや個人情報登録を進めていきます。
すると、プロセスの中で、新たに必要な応募書類が次々発覚しました。例えば、修士論文のテーマ案(Research Proposal) や、なぜ働きながら留学するスタイルの留学を希望するのかを書いた文章(Why Part-time?) など、です。
すでにCVもPersonal Statementも作っているのにまだ書くのか!と一瞬、心が折れかけましたが、有料の添削サービスなども活用しながら無事に作成完了しました。
応募書類を作成する際に活用したサービスについては、下記の記事もぜひご参照ください▽
「本当に使ってよかった」日々の英語学習や留学準備に役立つ海外のサービス4選
5.2020年10月 応募書類提出
そして応募サイトがオープンしてから約1か月後、無事にすべての応募書類を提出しました。
締切はもっと後ですが、早めに応募した方が合格に有利という情報を参考にしました。
そして、ここからがつらい日々の始まりとなりました・・・・
応募から3カ月が経っても、4ヶ月が経っても音沙汰がないのです。大学に何度もリマインダを送りましたが、もうちょっと待ってとの回答で、モヤモヤする日々が長く続きました。
6. 2021年 4月 応募先からの不合格通知と、めぐってきた最後のチャンス
そして応募から半年が経ったある日。ようやく大学からメールが届いたのですが、結果は不合格。非常にたくさんの応募があったとのことでした。
応募までの長い道のりを考えると、その結果はあまりにも悲しく、落ち込みました。
しかし、よくよくメールの後ろの方を読んでみたら、こんなことが書いてあったんです。
「応募いただいたコースには不合格でしたが、同じ学部で提供しているこちらのコースの教授が、あなたのリサーチプロポーザル(修士論文テーマ案)に興味を持っているようです。よかったらコンタクトしてみてください」
そのメールでお勧めされたコースは、私が応募したのと似た内容をテーマとした修士コースでした。このチャンスは逃してはいけない!と、私のリサーチプロポーザルに興味を持ってくれた教授に思い切ってコンタクトしてみたところ、カジュアル面談の機会を設けてくれました。
手に汗握りながら20分程Zoomで話した結果、無事に、そのコースの最終面接に進めることが決まりました。
この頃は、この最後のチャンスを絶対逃すものかと必死になっていたように思います。
7. 2021年 5月 最終面接
そして翌月の5月、オンラインでの最終面接が行われました。
カメラをオフにしてのインタビューだったのを活用し、回答を事前にみっちり準備。
当日は、想定質問の答えを紙に書いて手元におき、それを読みながら面接に臨めたので少しスムーズに進みました。
緊張であまり記憶が残っていませんが、相手が言ってることの70%ぐらいしか理解できていなかった気がします。笑
8. 2021年 7月 合格通知、9月から留学スタート
インタビューから2ヶ月後、ついに合格通知が届きました。
今、私は留学の真っ最中です。
ついつい目の前のタスクに忙殺されがちなのですが、やはりこの合格通知をもらった瞬間を思い出すと、本当にあの瞬間は嬉しかった、と当時の感情がよみがえります。
9. おわりに
さて、今回の記事では、私がイギリスへの社会人大学院留学を考え始めてから合格に至るまでの約1年2ヶ月の道のりについてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか?
留学を考えていらっしゃる方がスケジュールを考えるときに、この記事が少しでも参考になれば幸いです。今後も留学のさまざまな情報をお届けして参りますので、どうぞお楽しみに。