『気をそらす』って英語でなんて言うの?英単語と例文を紹介

2022/05/14 英語学習情報
『気をそらす』って英語でなんて言うの?英単語と例文を紹介

ネイティブが日々使っている表現を丁寧に解説していく「海外直送✈英会話」シリーズ。

英ケンブリッジ大学に留学中の筆者が、不定期でお届けしていきます。

 

今回のテーマは「気をそらす」「話題を変える」です。

 

最近、ウクライナ問題や新たなコロナ変異ウイルス出現など、話題性の大きいトピックが後を絶ちません。こんなとき、本当は重要なのにあまり報道されずに流されてしまう話題がでてきます。例えば、ある議員の汚職問題が、別の大きなニュースによってあまり注目されずに終わるようなケースです。問題を起こした張本人にとってはあまり注目されなくてラッキー、といったところかもしれません。

 

このような「誰かの気をそらす」または「話題をあえてかえる」、こんな状況を表すのにぴったりな単語が「deflect」です。

deflect (発音は/dɪˈflekt/) のおおもとの意味は「向きをそらす」という意味です。似た単語にreflect (発音は/rɪˈflekt/) がありますが、こちらは鏡のように反射して跳ね返るイメージで、少し意味が異なります。deflectの特徴は、向きをそらすイメージから発展して「話題をそらす」という意味で使えることです。実際のニュース記事を見てみましょう。

 

“Boris Johnson tries to use vaccine roll out to deflect from Downing Street party questions as Tory MP defects”

GlasgowTimes | STEWART PATERSON

 

英ジョンソン首相がロックダウン中にDowning Streetでパーティを開いていたという、ここ数か月イギリスのメディアを大変賑わせている問題に関する記事です。タイトルでは、パーティに関する質問(Downing Street party questions)が問われた際、ジョンソン首相がワクチンの接種を進めていること(vaccine roll out)を利用して話題を変えている、と批判しています。

 

自分にとって都合の悪い質問(=パーティに関する話題)が飛んできたが、その向きを自分に都合のよい話題(=ワクチン接種拡大)によって転換して、切り抜けようとしているイメージですね。

 

似たような意味で、dodge(自分に都合の悪いことを避ける)、distract(注意をそらす)という単語もよく使われるので一緒に覚えてしまいましょう。dodgeは、自分に向けられたボールから逃げて戦うドッジボールを想像すれば覚えやすいですよね。

 

実際の記事を見ていきます。

VIDEO: Watch Boris Johnson dodge question on Downing Street party allegation

THE COURIER | Justin Bowie

上記は、ジョンソン首相が、パーティにおける疑惑(Downing Street party allegation)に関する質問をかわす(dodge)様子をおさめたビデオを紹介している記事です。

 

Boris Johnson trying to distract from Partygate lawbreaking with Rwanda plan, Tory MP says

INDEPENDENT | Jon Stone

上記の記事タイトルでは、MP(Member of Parliament, 国会議員) がルワンダへ難民を移送する政策でパーティの問題から注意をそらしている、と表すのにdistractを使っています。

 

その他の例文も見ていきましょう。

 

What can we say to deflect nosy questions?

訳: うるさい質問をかわすにはどんなことを言えばよいか?

 

Some media outlets are saying that the Russia-Ukraine war is a deflection from what is happening in plain sight in the British political system.

訳: 一部の報道機関は、ロシアとウクライナの戦争は、英国の政治システムで明白に起こっていること(問題)から注意をそらすものであると言っています。

 

さて、今回は気をそらす/話題を変えるの意味を持つ「deflect」という単語とそれに関連する表現をご紹介しました。

 

ステップフォワードでは、いつでも無料体験レッスンを受け付けています。

ぜひオンラインレッスンをはじめてみることを検討してみてはいかがでしょうか。

お知らせ・ブログ一覧へ