イギリスでは、国民の祝日ってどうお祝いされているの?

2022/06/19 スタッフブログ
イギリスでは、国民の祝日ってどうお祝いされているの?

皆さんは、海外で国民の祝日がどんな風にお祝いされているか、ご存知ですか?

もちろん、国によっても祝日の内容によっても、どんなお祝いムードなのかは異なりますが、今回の記事では、先日イギリスで盛大に祝われた国民の祝日である「プラチナ・ジュビリー(Platinum Jubilee)」について、お話したいと思います。

2022年6月2日から5日までの4日間は、イギリスのエリザベス女王(96歳)の女王即位70周年をお祝いする期間でした。このお祝いはプラチナ・ジュビリーと呼ばれ、プラチナは即位70周年を、ジュビリーというのはイギリスの君主の即位を記念すること、を表しています。

過去にもエリザベス女王即位60周年の時は「ダイアモンド・ジュビリー」として国全体がお祝いムードに包まれました。ちなみに即位50周年は「ゴールデン・ジュビリー」でした。

さて、今回のプラチナ・ジュビリーでは、イギリス全体がお祝いムードに包まれ、ニュースでも大勢の人がパレードに詰め掛ける様子などが映されていました。ここで気になるのは、実際のところ、現地のイギリス人はどんなふうにこの祝日を捉えていて、どんな風に過ごしているか、ですよね。

そこで今回は、私自身が現地在住のイギリス人と会話し、どんなプラチナ・ジュビリーを過ごしたのかについて話した結果気づいた ”意外な” 彼らの祝日のとらえかたについてご紹介します。合わせて、すぐに使える「王室」「皇族」にまつわるボキャブラリーや表現も、ご紹介したいと思います。

 

目次

1.思ったより冷静!?イギリス人の「プラチナ・ジュビリー」の過ごし方

2.   王室にかかわるボキャブラリー3選

3.日本の王室についても、英語で紹介してみよう 

4. 海外の休日に詳しくなろう!

 

1.思ったより冷静!?イギリス人の「プラチナ・ジュビリー」の過ごし方

 
何人ものイギリス人と話して驚いたこと、それは意外に、みんな冷静にプラチナ・ジュビリーを過ごしていたということです。

例えば友人の一人は、4日間の連休中(息子が勉強に忙しかったこともあり)、基本的に家で過ごし、調べものや勉強に時間を過ごしていたとのことです。もう一人の友人も、お祝いというよりは単純に ”Bank holidays (=祝日)” として、家族でゆっくり過ごしたそうです。

またある友人は、ジュビリーの捉え方の変化について教えてくれました。「確かにむかし、特にダイアナ妃が女王だったころは、多くの人が即位のお祝いとしてジュビリーの時間を過ごしていたね。しかし最近は、王室のことを意識して過ごす人は少ないんじゃないかな」

彼によれば、同じことはクリスマスなどのイベントにも言え、例えばある教会へのアンケート調査によると数十年前と比べてクリスマスを教会で過ごす人は、大きく減ったそうです。彼が言うには、「多くのイギリス人は、祝日=パブ (Pub) で楽しく飲める時間、という風に、純粋に休日として楽しむ人が増えてきていると思う」「実際、今回のジュビリーでパレードに来ている人にインタビューしているのをテレビで見たけど、ほとんどが外国人だったからね」とのこと。

“Most people they interviewed were foreign visitors. There were so many Americans, Canadians, Australians— there was also someone coming from Egypt. The only British people there were older ladies.” (テレビの記者がインタビューしたほとんどの人は、外国人の訪問者だったよ。アメリカ人、カナダ人、オーストラリア人、…..エジプトから来た人もいた。そこにいた唯一のイギリス人は年配の女性だったね。)

 

日本からイギリスの報道を見ている限りでは、なかなかこんなふうにジュビリーや祝日が捉えられているとは気づけませんでしたが、現地の人とこうしてディスカッションをすることで初めて見えてきた発見は、とてもおもしろく、興味深いものでした。

そして、こうした時代の変化は、日本と共通するところもあるかもしれません。 自分と遠く離れた国でも、似たような人々の心境、とらえ方の変化があるのだと思うと、なんだか親近感がわいてきます。

2.   王室にかかわるボキャブラリー3選


さて、ここからは、王室にまつわる話を聞くときにぐっと理解力が高まるボキャブラリーを3つ、ご紹介したいと思います。

 

最初にご紹介するのは Monarch(君主・女王・皇帝) です。

To celebrate 70 years as British monarch

「イギリスの女王即位70周年をお祝いする」

 

 

Being a constitutional monarch, the Queen consistently follows the recommendation of the head of government as required.

「立憲君主制であるため、女王は一貫して必要に応じて政府の長の勧告に従います。」(出典:lexico

 

 

 

2つ目にご紹介するのは、inherit (受け継ぐ・相続する)です。

 

She has inherited the throne from father.

「彼女は父から王位を継承した。」

 

 

All other property is inherited equally among all heirs from both parents.

「他のすべての財産は、両方の親からすべての相続人の間で等しく継承されます。」(出典:lexico

 

 

3つ目の表現は、 Head of state (国家元首)です。もう少し平たく言うと、国の公式指導者で、多くの場合、実際の政治的権力をほとんど、またはまったく持たない人を指します。

 

Some young people think that it’s now time for the UK to have an elected head of state.

「一部の若者は、継承ではなく、選出によってイギリスの国家元首を選ぶべき時が来たと考えています。」

 

 

The president met the other heads of state as they arrived.

「彼らが到着したとき、大統領は他の国家元首に会った。」(出典:Collins

 


3.日本の王室についても、英語で紹介してみよう 

日本では、天皇陛下(明仁さま)が2019年4月30日に生前退位したことは記憶に新しいですね。海外の人と話すときに、日本の王室についても紹介できると会話の幅も広がります。今回はそんな時に便利な文章をいくつかご紹介します。

 

Japan’s Emperor Akihito has declared his abdication in a historic ceremony at the Imperial Palace in Tokyo.

「日本の当時の天皇だった明仁さまは、東京の皇居において行われた歴史的な式典で退位を宣言しました。」(出典:BBC)

 

 

The emperor is a symbol of our country and he doesn’t have any ruling power.

「彼は国の象徴であり、支配力はありません。」

 

 

The number of imperial family members has been decreasing as women are required to abandon their royal status upon marrying commoners.

「女性が平民と結婚する際に王室の地位を放棄することが義務付けられているため、皇室の数は減少しています。」(出典:the Japan times

 

 

4. 海外の休日に詳しくなろう!


さて、今回は海外の休日と、現地の人のとらえ方について、イギリスのプラチナ・ジュビリーに注目して考えてみました。そして、王室や日本の皇室について説明するのに便利な表現についてもご紹介しました。

このような海外の祝日や歴史について知ることは、視野が広がるだけでなく、現地の人との会話が大きく弾むきっかけともなります。ぜひ、海外の祝日や時事ネタに興味を持って調べてみることで、外国人との会話を楽しみ、英語力も高めていきましょう!

 

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