グループでの英会話で「自然に」話の輪に入りたい!便利な英語表現3選
みなさんには、外国人とグループで会話しているとき「発言したいのに、うまく口をはさめないな」と感じた経験はありませんか?
特に3人以上の会話になると、話のテンポが速くなり、自分の存在感が気づいたら薄くなっている、ということよくあります。私自身も、留学を始めてから5人の英語ネイティブと毎週ミーティングを行っているのですが、特に最初の頃はおしゃべりなメンバーの中で自分だけなかなか発言できず、落ち込んでいました。
もちろん、学生の頃に英語の授業で「割り込みたいときの英語表現」を習ってはいましたが、例えば有名な「Sorry to interrupt, but ..」という表現は(少なくとも私の経験では)ネイティブが使っているのを一度も聞いたことがありません。使うのをためらっていました。
しかし、グループのメンバーの話し方をずっと観察するうちに、だんだんと「うまい話の切り出し方・割り込み方」が分かってきました。学んだことの1つは、自然に発言を切り出したければ「相手がたった今発言したことに関連付けるような形で話し始めるとよい」ということ。これによって、自分の発言が「突然」な感じがせず、それまでの会話の流れに上手に乗りながら、スムーズに議論に溶け込むことができます。また、そもそも間がなくて割り込めない場合は、「クッション言葉」をうまく活用することも有効です。
そこで今回は、自然に「話の輪」に入りたいときに便利な表現を3つご紹介します。どれもイギリス人が打合せの中で実際に使っていた表現です。
目次
1.存在感を出したいなら、まずは「マインドセットの切り替え」から
2.On that point, 「それに関してだけど」
3.That also links to the point just mentioned by 〇〇, 「それって〇〇(名前)が言ったことにつながると思うんだけど」
4.So…….., 「(深い意味はなく、クッション言葉として活用)」
1.存在感を出したいなら、まずは「マインドセットの切り替え」から
具体的な表現の紹介に入る前に、英語で話すときのマインドセットについて少しお話したいと思います。
外国人と会話していてよく思うのは、「間・沈黙が少ない」ということです。もちろんメンバーの性格やバックグランドに依存するところは大きいのですが、私の場合おしゃべりな人とグループで会話することが多く、気づいたら「〇〇(私の名前)、あなたはどう思う?」とふられるまで黙っている・・・という事態がよく起こっていました。
あるとき、あるイギリス人のメンバー(50代)と1対1で話していたとき「もっと〇〇(私の名前)は前のめりで議論に入っていいんだよ」と言われて、今の会議への参加方法ではだめなんだと思い知らされました。発言と発言の間の「短い間」に話を切り出す技術や、誰かが話し続けているときにでも、言葉を重ねて割り込んでしまうといった割り込みスキルが、求められていたのです。
日本人同士との会話では、誰かの発言に重なるような形で(食い気味に)発言するのは失礼だと思われることが多いです。しかし、海外では必ずしもそうとは限りません。沈黙を待っていたら、いつの間にか発言のチャンスがなくなってしまう可能性があります。このため外国人と話すときは少しマインドセットを変えて、「話を切出す・割り込む」ということを躊躇なく行ってみることをおすすめします(もちろん文化によりますので、会話する相手のバックグランドや性格を踏まえて実践してみてください)。ちなみに気持ちを切り替えるときは、英語を話す自分を「日本語を話す自分とは“全く別”のキャラクターの人間」にすり替えて、英語スピーカーになりきってみるというのもひとつの手です。英語を話している自分、日本語を話している自分。自分の中に2種類のキャラクターを使い分けることで、日本⇔海外で異なる「話し方のモード」をうまくスイッチしていきましょう。
それではさっそく、具体的な英語表現の紹介に入りたいと思います。
2.On that point, 「それに関してだけど」
シンプルですが、かなり頻繁に聞く表現です。直前の発言にからめて何かを話し始めたいときに、とても便利です。
例文を見ていきましょう。論文の内容について、グループのスーパーバイザー(女性)からコメントをもらったあと、どのように修正するかをメンバーで議論しているシーンです。
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William: She gave us some comments on the structure of our analysis section.
Ben: On that point, there was also a suggestion of maybe having a summary of tables upfront.
(日本語意訳)
ウィリアム:分析の章で、構成についていくつかコメントをもらったよね。
ベン:それに関してだけど、たしか表の前に、内容のサマリーを載せたほうがいいという提案もあったと思うんだよね。
3.That also links to the point just mentioned by 〇〇, 「それって〇〇(名前)が言ったことにつながると思ったんだけど」
直前の発言に対して、「別の人が過去に発言したこと」とからめながら、話を始める表現です。この切り出し方の良いところは、ちゃんとみんなの話を聞いているというアピールができるだけでなく、グループのメンバー間の発言をうまく統合しながら意見を発言できることです(このような統合を英語ではsynthesis、と言います)。
例文を見ていきましょう。ドキュメントの章構成について議論しているシーンです。
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John: What if we put theories after density and then put in social value? Because what we’re saying social value is kind of not new, but it’s a newer consideration.
・・・中略・・・
William: I think what we call ‘social value’ now had just been called differently.
Ben: It also links to me the point just mentioned by John, so..
(日本語意訳)
ジョン:理論について説明した章を先に持ってきて、そのあと社会的価値に関する章を書くのはどうかな?なぜなら、私たちが社会的価値と言っている概念自体は新しいものではなくて、最近より考慮されてきたものだから。
・・・中略・・・
ウィリアム: いま「社会的価値」と呼んでいるものは、昔はただ違う呼び方で表現されていただけだと思うんだよね。
ベン: そのことって、さっきジョンが言ったことと関連すると思うんだ、つまり・・
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4.So…….., 「(深い意味はなく、クッション言葉として活用)」
そもそも口をはさむための一瞬の間すらない!そんなときは、シンプルですが便利なクッション言葉、「So……..,」を使ってみましょう。ポイントは、So……..(ソオゥー―――) と少し伸ばしながらSoを発音することです。これによって、発言が一瞬途切れたタイミングで、話したい意思を(存在感を出して)表明することができます。So=「だから」と覚えている方は、その後に発言する言葉が、前に話されていた内容と直接的に因果関係がないといけない、と思われている方も多いかもしれませんが、ここではあくまでSoは「クッション言葉で、それ自体にあまり意味はありません。なのであまり前後の意味は気にせず、自分が発言したい意思を示したいときにSoを使ってみましょう。
例文を見てみます。Twitterでツイートされているデータを分析することで、本当にグループの研究に活かせるような有益な情報が得られるのか?というテーマで議論しているシーンです。
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John: Do people run into more when they’re angry than when they’re happy? There might be less likely to tweet and say fantastic, for example, “I’ve got fantastic views. I love it”.
William: So………., to be honest, some of the data collected was really really positive. And…
(日本語意訳)
ジョン: ツイートするときって、嬉しい時よりも怒っている時の方が多いんじゃない?素晴らしい、とツイートする確率は低い気がするけど。例えば、「すごくいい景色だ!大好きだ!」とか、ツイートする?
ウィリアム: 正直に言うと、前にデータを集めてみた時はいくつかのデータはとってもポジティブだったんだ。そして・・
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さて、今回は「話を自然に切り出したいとき」に便利な3つの表現をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?ぜひどれか1つでも、実際の英会話の中で使ってみていただければ嬉しいです。
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